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 07  インドのマネサール工場での暴力的行為や差別的発言を発端に従業員が暴徒化(2012年)

会社側は作業現場で正規労働者が班長に暴行を働いたことを理由に、事件を調査することなく、正規労働者を停職処分、班長は処分なし

組合役員は停職処分の取り消しを求めたが、会社側が拒否

会社側の対応に対し暴徒化した従業員が事務所に放火。事務所機材設備が損傷。
人事部長が死亡。日本人駐在員2人が殴打で負傷し入院

1ヵ月以上の操業停止により、2012年のインド子会社単体売上高は約16.4%減少(約1,330億円相当*)

* 日経ビジネス「他人事でないインド・スズキの『暴動』問題」でメリルリンチ日本証券アナリスト中西孝樹氏の分析から算出
 07  アクションと結果

アクション: 

  • 組合側が以下を要求

    • 当該事件の公平な調査委員会設置の要求

    • 逮捕者の釈放要求

    • 解雇された労働者全員の復職を要求

    • 違法な請負労働の禁止

結果とその後:

  • インドに根付く階級格差問題は解決されていない

    • 但し、2012年以降マネサール工場での労働紛争は発生していない

  • 2016年にハリヤナ州での宗教上の階級に端を発する暴動が発生し、スズキの工場が一時停止

差別意識が根付く国・地域では何かのきっかけで大きなトラブルに結びつく可能性は高く、国・地域ごとの人権リスクを特定した上での対応が必須

出典: スズキインド子会社の財務諸表、労働政策研究・研修機構「硬直な労働者保護法制とグローバル競争下の企業経営(1)‐インドに進出した日系企業での労使紛争処理」他より、ACE作成

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