top of page
  • ace-socialbusiness

シカゴ大学NORC研究所が報告書を発表「コートジボワールとガーナのカカオ栽培地域における児童労働削減の進捗状況評価」

更新日:2021年4月19日

2020年10月19日 シカゴ


シカゴ大学の外郭研究機関"NORC"は、米国労働省の国際労働局(ILAB)からの委託を受けて2018-19年のカカオ収穫期に収集した情報と過去の対照期間のデータに基づき、コートジボワールとガーナのカカオ栽培地域における児童労働削減の進捗状況に関する最終報告書をまとめ、このたび発表しました。


報告書によるとカカオの世界二大生産国における児童労働者の数は156万人。そのうちコートジボワールが約79万人、ガーナが約77万人で、いずれもその多くが危険有害労働に該当する労働に従事しているとのことです。また、同報告書はカカオ生産地域の農業世帯においては5-17歳の子どもの45%(2ヵ国の平均)が、カカオ生産にまつわる児童労働に従事しているとしています。


<主要データ>

■ カカオ生産にまつわる児童労働に従事している子どもは156万人。うち、コートジボワールが約79万人、ガーナが約77万人。

■ カカオ生産にまつわる危険有害な児童労働に少なくとも1つさらされている子どもは148万人。うち、コートジボワールが約77万人、ガーナが約71万人。

■カカオ生産地域の農家世帯において、5-17歳の子どもの45%が、カカオ生産にまつわる児童労働に従事 (2ヵ国の平均)。 国別でみると、コートジボワールは38%、ガーナは55%

■ カカオ生産地域の農業世帯において、5-17歳の子どもの43%が、カカオ生産にまつわる危険有害な児童労働に従事(2ヵ国の平均) 国別でみると、コートジボワールは37%、ガーナは51%



また、約300ページにわたる報告書には、カカオ生産に関する諸背景を踏まえてどのような介入が効果的であるかについても示唆しています。



詳細については下記URLをご参照ください:


(NORC発表サイト)

Assessing Progress in Reducing Child Labor in Cocoa Growing Areas of Côte d’Ivoire and Ghana |

https://www.norc.org/Research/Projects/Pages/assessing-progress-in-reducing-child-labor-in-cocoa-growing-areas-of-côte-d’ivoire-and-ghana.aspx


(発表資料全文)

https://www.norc.org/PDFs/Cocoa Report/NORC 2020 Cocoa Report_English.pdf

閲覧数:1,333回0件のコメント

最新記事

すべて表示

国際カカオイニシアチブ(ICI)と経済協力開発機構(OECD)が、『ICI-OECD カカオセクターのデュー・ディリジェンスに関するビジネスハンドブック - 児童労働と強制労働への対応(仮訳)』を共同発行しました。 本ハンドブックは、企業がカカオセクターにおける児童労働と強制労働のリスクを特定し、予防し、対処することを支援することを目的としています。内容は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(

来る5月26日、第16回ACE交流サロン「カカオ生産地と日本企業の変化~ガーナからの声も届けます~」と題し、「しあわせへのチョコレート」プロジェクト2022-2023年活動報告会を開催いたします。 ACEでは2009年よりチョコレートを食べる人と作る人、みんなが一緒にしあわせになれるように、カカオ生産地の子どもたちを児童労働から守り、日本の企業や消費者と協力して、児童労働のないチョコレートがあたり

2023年4月3日の中日新聞朝刊の生活面および中日新聞・東京新聞のウェブ版にて、児童労働撤廃に取り組む有楽製菓のブラックサンダーについて取り上げられ、同社がその取り組みを始めたきっかけとしてACEの活動が紹介されました。 ブラックサンダー製造・有楽製菓 カカオ作る人も笑顔に 「児童労働に頼らない」https://www.tokyo-np.co.jp/article/241770?fbclid=Iw

bottom of page