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日本のアパレル企業は低評価。強制労働リスクへの対応は未だ不十分。

最終更新: 7月8日

イギリスの人権NGO、Know The Chainは5月26日、世界各国のアパレル企業64社を対象に強制労働リスク対応状況を評価した2021年ランキング「2021 Apparel and Footwear Benchmark」を発表しました。


アパレル業界のサプライチェーンでは以前より強制労働が問題視されていますが、未だ大幅な改善が見られていません。強制労働リスクへの対応について「何もしていない」と答えた日本企業は40%にのぼり、一方で同回答をしたグローバル企業は13%でした。(世界のアパレル・フットウェア大手企業64社対象)


海外にあるサプライチェーンでのリスクのほか、日本国内でも、移民労働者や技能実習生という名の裏に外国人労働者が強制労働に晒されるリスクが高まっています。レポートでは、米国務省の2020年版「人身取引報告書 (Trafficking in Persons Report)」で、これらの外国からの技能実習生への対応などを理由に日本の評価は「ティア1」から「ティア2」に格下げされたことも報告されています。


2020年10月、日本でも「ビジネスと人権に関する行動計画」(NAP)が公表されましたが、企業に対する人権デュー・デリジェンスの実施は義務化をしておらず、努力義務に留まっています。企業の国際競争力を担保するためにも、人権デュー・デリジェンスへの取り組み義務化へ向けて、ACEはこれからも政府に働きかけてまいります。


企業は、サプライチェーンが数カ国にまたがる今日、人権デュー・デリジェンスの実施が日本国内で義務化されていないからといって、ビジネスと人権の問題に無関心ではいられません。イギリス、オランダやフランス、オーストラリアなどではすでに人権デュー・デリジェンスの実施を義務化する法的な枠組みの策定が進んでおります。先日、スウェーデンとドイツでも、新たに企業に人権デュー・デリジェンスの実施を義務づける法律が策定されました。


こうした問題への取り組みは、自社及びサプライチェーン上の労働環境などを調査し、リスクの有無を認知することから始まります。こちらのページで人権リスク管理に取り組む際の実施項目を紹介していますので、ご参照ください。


KnowTheChain 2021年 アパレル・フットウェア部門ベンチマーク評価:世界の企業と比較した日本企業の進捗状況: https://knowthechain.org/wp-content/uploads/2021-KTC-AF-Japan-Brief.pdf


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