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G7貿易大臣に対して強制労働撤廃を求める声明に賛同しました

ロンドンで2021年10月22日に開催されたG7貿易大臣会合に先立って、アジェンダの一つである強制労働撤廃に関してACEを含む37団体が声明を出しました。会議の成果文書として「強制労働に関するG7貿易大臣声明」という付属文書が発表され、グローバル・サプライチェーンからの強制労働をなくすための取り組みが明らかにされました。


2021年6月にG7サミットが開催された際、首脳宣言にグローバル・サプライチェーンにおける強制労働根絶へのコミットメントが示されました。その中で、10月に開催されるG7貿易大臣会合でグローバル・サプライチェーンにおけるあらゆる形態の強制労働の使用をなくすための協力促進と協調行動を行う分野を特定するように、G7の貿易大臣に指示が出ていました。

▶︎G7サミットの前にACEが賛同したオープン・レター(公開状)についてはこちら


G7貿易大臣へのオープン・レター(公開状)

G7貿易大臣会合を前にして、G7がグローバル・サプライチェーンから強制労働と人身取引をなくすためにできることを提言しました。

  • 最低限の法的基準を統一し、必要に応じて新たな法的枠組みを採用すること

  • 今後G7が採用する貿易協定や貿易特恵などには、強制労働の使用禁止と最低限順守する基準を盛り込むと表明すること。また、低所得の貿易相手国に対し、順守すべき基準を満たし、強制労働を使用していない貿易を促進するための支援を行うこと

  • G7加盟国の中の1か国が強制労働にかかわる輸出入や国内での取り引きを禁止している場合は、すべてのG7加盟国でも禁止すること。そのために、情報やデータ共有のためのメカニズムの構築と強化、およびベスト・プラクティスに基づいた共通の基準と方法を開発すること。

  • 公共調達政策などの国内で方策や多国間の制度などを活用すること。

  • 強制労働と人身取引に取り組むための新たな資金を確保し、また被害者を救済するためのベスト・プラクティスに関する提言をつくること。

▶︎オープン・レター「貿易を改革する時」はこちら:It’s time to #TransformTrade.


強制労働に関するG7貿易大臣声明

2021年のG7貿易大臣会合は3月と6月に開催され、第3回目の会合が10月22日にロンドンで行われました。成果文書として、「G7貿易大臣会合 大臣声明」と合わせて「G7貿易大臣会合 付属文書A 強制労働に関するG7貿易大臣声明」が発表されました。

声明では、貿易政策がグローバル・サプライチェーンにおける強制労働を撤廃するための重要な手段の一つであり、国が果たせる役割があることを認め、次ように協働への働きか

けをコミットしました。

  • すべての国、国際機関、企業に対して、強制労働の防止、被害者の保護・救済のために

  • 人権と国際労働基準を支持することを求めていく。

  • 政府はリスク・マネージメントの手段の共有、データや証拠の収集促進、国際的な労働基準の順守を公的ファンドによるプロジェクトの評価に加えることができる。

  • 人権デュー・デリジェンスに関する指針(「OECD多国籍企業行動方針」など)を促進する。

  • 開発途上国などステークホルダーとの対話、ILOやOECDなど国際機関との緊密な連携、G7外務・開発大臣との協働を通じて、グローバル・サプライチェーンから強制労働をなくし、強制労働の使用に関与した者が責任を負うように、引き続き取り組んでいく。

▶︎G7貿易大臣会合についてはこちら

萩生田経済産業大臣及び石井経済産業副大臣がG7貿易大臣会合に出席しました  

▶︎「G7貿易大臣会合 付属文書A 強制労働に関するG7貿易大臣声明」はこちら

G7貿易大臣コミュニケ(仮訳)


日本でも「『ビジネスと人権』に関する行動計画(2020-2025)」が2020年10月に公表され、取り組みが進むことが期待されます。しかし、強制労働や児童労働などのサプライチェーン上の人権リスクについて取り組むために有効な制度はありません。強制労働や児童労働を使用している公共調達や輸入を禁止する措置の導入を検討することが望まれます。


ACEは日本政府に対して、国連の「ビジネスと人権指導原則」に基づいた公共調達に関する法整備と企業のサプライチェーン透明化のための法整備を提言しています。イギリスやオーストラリアの「現代奴隷法」、オランダの「児童労働デュー・デリジェンス法」のような法律が日本でもできるように、ACEは政府やビジネスセクターに働きかけていきます。 これからも、皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いします。

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