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コットン種子生産における児童労働と最低賃金の問題についての調査結果を発表

更新日:8月3日

インドは、コットンの生産量が世界で最も多く、そのほとんどは遺伝子組み換えの種子を使って栽培されています。その栽培には、多くの子どもが従事していることが分かっています。この問題について継続的に調査を行っているオランダ‐インド委員会は、2015年7月、新たな調査報告書を発表しました。


この報告書が対象としているエリアには、ACEが実施しているピース・インド プロジェクトも含まれており、私たちがプロジェクトをしている地域は状況の改善がみられるものの、それ以外の地域では深刻な状況が報告されています。


2016年に、ACEはこの報告書を日本語に翻訳いたしました。ぜひご覧ください。


<日本語> 「コットン農場の忘れられた子どもたち~インドのハイブリッド・コットン種子生産における児童労働と低賃金の問題~」 ダヴルリ・ヴェンカテシュワルル著、2015年7月

<英語オリジナル版 (English Version)> ’COTTON’S FORGOTTEN CHILDREN – Child Labour and Below Minimum Wages in Hybrid Cotton Production in India’ By Dr. Davuluri Venkateswarlu, July, 2015

Publisher: INDIAN COMMITTEE OF THE NETHERLANDS (ICN), STOP CHILD LABOUR COALOTION

調査レポートの主なポイント

調査レポートでは、主に以下のようなことが分かりました。詳しくは上記の報告書をダウンロードしてご確認ください。

  • 2014~15年の調査によると、インドのコットン種子農場において、労働者の約25%が14歳以下の子どもたちで、約20万人の子どもたちがアンドラ・プラデシュ州、テランガナ州、グジャラート州、タミル・ナドゥ州、カルナタカ州、ラジャスタン州のコットン種子農場で雇用されている。このうち約55%(11万人)は、インド最大のコットン種子生産地であるグジャラート州で働いている。

  • コットン種子生産における賃金相場と法定最低賃金を比較してみると、各州政府によって定められた最低賃金は順守されていない。

  • 現地調査では、インドのコットン種子生産量の約95%を占めるアンドラ・プラデシュ州、テランガナ州、グジャラート州、タミル・ナドゥ州、カルナタカ州、ラジャスタン州において、多国籍企業と大手インド企業にコットン種子を生産している72村に所在する396農場を対象とした。

  • 児童労働問題に関する認識は、インド国内のNGO、国際NGO、政府、メディア、社会投資家による努力の結果、高まってきている。

  • コットン種子生産において雇用されている子どもの数は、減少しているものの非常に多い。農場の労働環境は、子どもたちにとって非常に危険で搾取的である。長時間労働を強いられ、法定最低賃金や賃金相場より低い賃金しか支払われていない。また、コットン種子栽培で大量に使用されている有害な農薬にさらされており、さらに人身取引によって生産地へ連れて来られている子どももいる。つまり、コットン種子農場では、子どもの権利が侵害され、国内法や国際条約に対する多くの違反が行われているのである。

  • コットン種子生産における児童労働問題に対する政府の対応には、あまり期待がもてない。グジャラート州とラジャスタン州政府は、ラジャスタン州からグジャラート州のコットン種子農場への子どもの人身取引を取り締まるために多少の対策を講じたものの、児童労働問題の解決に向けて真剣に取り組んではいない。

  • 種子産業界による児童労働問題への取り組みは、非常に少ない。種子企業は問題を認識し、対応を約束しているが、多国籍企業とインド企業数社を除くと、真剣に取り組んでいない。バイエル社、モンサント社、デュポン社、数社のインド企業による対策は、児童労働の減少につながったが、業界全体を見れば、その効果は限定的である。

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